冬に治したい皮膚疾患 ⑴色素沈着

冬に治したい皮膚疾患 ⑴色素沈着

2013.11.30

11/30(土)冬に治したい皮膚疾患 ⑴色素沈着

 

冬になると日は短く暗くなり、空気は乾燥し皮膚はかさかさになる。

しかし、冬の方が治療に適している疾患もある。「色素沈着」である。

 

日が短くなるということは紫外線の量が減ることである。

夏に日焼けによって黒ずんだ皮膚が徐々に皮膚本来の色に戻っていくのは、

紫外線に対抗するために作られるメラニン色素の産生量が減り、

余分なメラニン色素を処理をする細胞の能力が上回るからである。

 

やけどや傷跡、湿疹のあとなどにできた色素沈着の茶色い斑も

この細胞によって徐々に薄くなるのだが、夏の間は紫外線の影響で

メラニン色素が増え続けるので、その分の処理だけで手一杯になり、

やけどなどによってできた余分な色素の処理まで及ばない。

このためあまり色がうすくならないのである。

シミ・ソバカス

これらの他に女性の顔に生じている色素性の病変も冬が治療の好機である。

理由は同じで、沈着した色素を処理しやすくなるためである。

この処理は自然に行われるが、残っている色素の量が多すぎる場合は

自然に任せていてはなかなかよくならないことが多い。

 

そこで、用いられるのがトラネキサム酸という薬である。

この薬はもともと止血を目的として開発された薬だが、その後蕁麻疹や

湿疹の炎症を落ち着かせたり、腫れた扁桃腺を落ち着かせる効果があることが

分かった。さらに色素沈着を減らす作用もあることがわかり、用いられるようになった。

内服するとまれに気持ちの悪くなる人がいて中止した事はあったが、

それ以外には大きな副作用の経験はなく、安全な薬と考えて処方している。

 

冬のメリットを生かして気になっている色素沈着の治療をこの冬受けて

みるのは如何だろうか。




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