食品添加物とは①(スタッフ レポート)
2013.12.14
院長の伊藤です。
今日はスタッフの小野が「食品添加物」という難しいテーマに挑戦します。
最近の食品添加物にかかわるニュースとしては、先月までのTPP交渉で日本基準が守られたことが
一番にあげられるでしょう。
日本基準は動物実験を繰り返し行った上でかなりゆとりを持たせた安全性による評価基準をクリアしており、
今や食品と添加物とのリスク差はないと言われています。
(アレルギー等もあり、食品であればゼロリスクとは言い切れない)
薬は化学物質ですが、漢方薬は中国では食品(薬膳)でトレーサビリテイ(追跡可能性)もあります。
化学物質分野ではすでにEUのグローバル基準がリードしており、今後は日本も変わっていくのでしょう。
わたしの大好物のビールにだけは無事にいつまでも存在していて欲しいですが。。。
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12/14(土) スタッフ小野 食品添加物とは?
「添加物」とは何なのか。
食品衛生学で勉強中なのでこの問題を取り上げてみました。
まず、「食品」と「食品添加物」の違いですが、
「食品」はそれ自身をそのままで食べることができるまたは調理により食べることができるもので、
「食品添加物」は食品の製造過程で食品の加工、保存ために目的を持って用いられるものです。
最終製品に残留しなくとも添加物とされます。(一部添加物を除けば、それ自身を食品として
食べることはありません)
日本では食品の製造加工過程上で必要なもの、色や香り見ため形を良くするもの全てを添加物としています。
一口に添加物といっても色々な用途や種類があります。
例えば、お菓子にいれるベーキングパウダーやバニラエッセンス、栗きんとんなどに入るクチナシ、
豆腐に入るにがりも添加物に分類されます。
ベーキングパウダーは「膨張剤」、バニラエッセンスは「香料」、クチナシは「着色料」、にがりは「凝固剤」に分類されます。
とは言え、ベーキングパウダーが入らなければケーキは膨らまず、バニラエッセンスが入らなければ香りも寂しい。
クチナシが入らなければ栗きんとんは灰色かかった色になり、にがりが入らなければ豆腐は固まりません。
添加物には保存料など、作る上では必要なくても流通のために加えられているものもあります。
こちらの分類は昔は存在していなかった添加物がほとんどです。
加工食品の製造に使われた食品添加物は原則として表示が義務付けられています。
どの様な添加物が入っているのかはパッケージに記載されていますので、
購入の際には食品表示に目を傾けるのもいいかもしれません。
(添加物の目的として食品メーカーは高品質で保存性も高く、かつ消費者好みで満足させる食品を
提供するために添加物を用いています。)
食品添加物の分類:
①指定添加物:厚生労働省が安全性と有効性を確認して指定した合成添加物と天然添加物
②既存添加物:長年使用してきた天然添加物
③天然香料:動物性由来、着香目的
④一般飲食添加物:食品として飲食に供されているものをそのまま添加物として使用
※一部引用先:日本食品添加物協会 http://www.jafa.gr.jp/qa/#4
ということで、「添加物とは何なのか。」を勉強し、イメージしていた恐ろしい
「添加物」の印象は変わりました。
「添加物」の歴史が、祖先の人たちの知恵から生まれた便利で必要なものであった
と知って勉強になりました。
今は化学の進歩によって人工的に作られるようになり、積極的に使用したいとまでは
思いませんが、それでもそこには先人の知恵が息づいているのが感じられました。
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カテゴリ: 食品と栄養