足の蒸れに気をつけたい「ウイルス性疣贅(いぼ)」
2014.05.06
暖かくなると手足が蒸れるようになってくる。
そのような時期に生じやすい疾患がいくつかあるが、気がつかないうちに
できているのがウィルス性疣贅(ゆうぜい)、いわゆるイボである。
原因はイボウィルス(乳頭腫ウィルス)が皮膚の母細胞(基底細胞)に感染する
ことによるが、どのようにして入り込むかという具体的事象はわかっていない。
治療は感染した細胞を取り除く事だが、これがなかなか難しい。
外来で最も使われる方法は液体窒素療法である。
感染したと思われる皮膚に液体窒素を当てて冷たいやけどを起こし、水ぶくれを
起こして感染した皮膚を除去しようとする方法であるが、やけどであるが故に
当然ながら痛みは伴う。
大抵は1,2日で痛みが引くが、数日痛み続ける事もある。
その事をわかっていないと後々痛くて治療を続けないという事になる。
軟膏塗布等の痛みのない治療法が求められているが、残念ながら良い治療薬は
見つかっていない。陰部に生じるイボ(尖圭コンジローマ)は外用療法が
出来るようになったが、皮膚に生じるイボには効き目がない。
予防としては足の場合、蒸れたら早めに洗って乾燥させる、同じ靴下をはき続けない、
他人が使った靴を素足ではいたりしないことなどがあげられる。
時間に追われるビジネスパーソンにとって煩わしい病気である。
足を清潔に保ち(良識の範囲内で)かからないようにしてほしい。
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カテゴリ: 皮膚科