「疥癬(かいせん)」について

「疥癬(かいせん)」について

2014.02.05

2/5 (水) 疥癬(かいせん)について

 

この仕事をしていると先入観は捨てなくてはならない。

まさかこの人にこんな病気はあるまい、と思ってしまいたくなることがある。

大学病院勤務時代の若かりし頃に「疥癬」で教訓を得た。

 

疥癬はヒゼンダニという小さなダニ(直径0.4mmほど)が人に感染することで生じる痒い病気である。

普段発生するのはおもに寝たきりの高齢者で介護する際に感染する。

従って、ビジネスパーソンには無縁の疾患と思いがちだ。

 

ある時比較的若いビジネスパーソンが、なかなか治らない皮膚炎で受診された。

湿疹のような紅斑と皮膚のかさかさがあり、季節も秋だったので乾燥性湿疹と診断し

外用剤と抗アレルギー剤を処方し様子を見た。

ところが、いっこうに良くならない。

 

たまたま先輩の先生が診察し疥癬と診断し、皮膚を顕微鏡でみるとしっかりとヒゼンダニが検出できた。

それから、そのビジネスパーソンよく話を伺ったところ高齢の父親の介護にときどき施設に出向いているが、

疾患とは関係ないと思い話さなかったとのことであった。

 

この経験によって先入観の恐さを知り、それ以後はまさかと思ってもきちんと皮膚を検査し

確認を行うようにしている。

 

ビジネスパーソンが医療機関を受診する時、症状と関係あるとは思えないことを聞かれると

感じることがあると思う。しかし、皮膚疾患は特に日常生活と密接に関係しているため先入観を排除した

確認を行っているとご理解いただきたい。

 

 




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