爪周囲の感染症(瘭疽:ひょうそ)について

爪周囲の感染症(瘭疽:ひょうそ)について

2014.05.15

手足の指は絶えず様々な刺激にさらされている。

手洗い時は石けん、料理の時は油や熱、暑い時は汗による刺激を受ける。

これに対して皮膚は、角質を作りその上にさらに脂肪酸の膜を張って防御している。

 

手の指は皮膚が乾燥すると爪の辺縁から割れ始め、いわゆる「ササクレ」を形成する。

ササクレを無理に剥がすと皮膚の表面を覆っている角質層が失われ、細菌やウィルスの

侵入に無防備になる。

一方足の趾は爪切りが難しく、物理的に衝撃を受けやすい。

割れた爪や変形した爪が爪縁に傷を形成するとたちまち細菌が入り込み、化膿する。

これらは爪の周辺の感染症なので「爪囲炎」もしくは「瘭疽」と呼ばれている。

 

初めはちょっとした紅斑だけなので放置しても治るように思えるが、一旦皮下に

入り込んだ細菌を自然に排除するのは難しく、抗生物質の力を借りる事になる。

進行すると感染が拡大し手背や足背に紅斑が拡大する。

この状態は「瘭疽」ではなく「蜂窩織炎(蜂巣炎)」と呼ばれ、危険な状態である。

感染が腕や下腿にまで容易に広がりやすく、抗生物質の点滴が必要だ。

 

ビジネスパーソンは健康な人が多いので瘭疽を起こしてもひどくならない方は多い。

しかし、睡眠不足で体力が落ちていたり糖尿病である事に気づかずにいた場合など、

悪性化しやすい。

治りにくい発疹が爪の周囲に急に拡大したら、皮膚科専門医に受診してほしい。




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