漢方薬について⑹ 予防薬としての役割

漢方薬について⑹ 予防薬としての役割

2013.10.28

10/28(月) 漢方薬について⑹予防薬としての役割

これまで5回にわたって漢方薬の服用方法、インフルエンザ、風邪、疼痛に対する西洋医学とは異なった治療の考え方を記してきた。今回は、予防という視点から述べようと思う。

インフルエンザにしろ頭痛にしろ、辛い痛い思いなどしたい人はいない。そこで「予防」という考えに行きつく。まず、予防するためには、どのようなことで病気になるかを考えねばならない。我々の身体は絶えず病原体や環境の変化にさらされている。通常は体がそれらに対応し病気にはならないが、睡眠不足などが起こると体の予備機能が回復のために消費され、防御機能が低下してしまう。その隙間に病原体が入り込み発病する。具体的にいえば、喉の粘液が十分に出なくなり風邪のウィルスが直接喉の細胞に入り込んだり、体内での老廃物の処理が留まったりするような状態を指す。従って、この「隙間」が起こりにくくすることが、予防することになるはずである。

西洋薬では既にいくつもの病気で症状が起きないように予防するための薬の投与は行われている。ぜんそく、高血圧、高脂血症でも「予防する」意味での内服薬を服用している。では風邪や頭痛はどうか?インフルエンザは例外として、一般の風邪薬を何の症状もないときに服用していても残念ながら予防効果はない。これは風邪の原因が特定できないからだ。原因が分かっている頭痛には予防薬はあるが、副作用に注意が必要だ。

漢方薬での予防をすすめるのは、風邪や頭痛にたいしては副作用の心配もほとんどなく処方できるからである。例えば、風邪に対しては個々のウィルスに対応するよりも体の免疫能を低下させなければよく、頭痛に対しては微小循環という末梢部位での血流の滞りをおきにくくすればよい。このように、漢方薬は個々に合わせた予防薬としても応用できる。ビジネスパーソンにとっても強い味方と言えよう。

 

 




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