漢方薬について⑵ 風邪と漢方薬

漢方薬について⑵ 風邪と漢方薬

2013.10.23

10/23(水)漢方薬について⑵ 風邪と漢方薬

漢方薬は現在日本の健康保険法で西洋薬と同じ扱いであるが、一部の人からは「得体の知れない薬」と思われているようである。これまでの診療経験からいっても、漢方薬に対する認識には大きな個人差が認められるため、前回はその活用理由と服用方法について書いた。今回はより具体的に、風邪症候群の漢方薬治療について触れてみる。

「風邪は万病のもと」と言うが、そもそもがんやエイズなど非常に多くの疾患が風邪の症状で発病する。従って、風邪かと片付ける前にこれらを否定しなければならない。そのため、当院の朝の診察時間ではビジネスパーソンが慌ただしく「風邪」と訴えて来院されるが、「鼻水がでますか?咳はでますか?」という質問だけで診察を終えることはない。必ず問診の上触診を行う。例えば、「咳」を例に挙げると、咳を生じる時間、昼間か夜間か、のどは乾いているのか湿っているのか、さらに発熱がある場合は発汗を伴うかどうかなどを確認しながら処方を考えていく。その後の触診で肺炎を見つけることもある。むろん、症状によって用いる漢方薬は違うし、中には西洋薬と漢方薬を用いることもある。例えば、インフルエンザの鑑別診断で初期のものであれば以前書いたように抗インフルエンザ薬と漢方薬を併用して治療するができる。

漢方薬は即効性がないと思っている方もいるが、症状に合うと数時間で楽になってくることが多い。もちろん、その人の体力・体質・食生活などの差もあるので100%とは言えないが、かなりの症例で当てはまる。このように、漢方薬は併用禁忌薬も少ないため、風邪の諸症状に対し有効的な薬と言えよう。

次回はインフルエンザの治療を例に発汗と漢方について書いてみる。

 




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