気をつけたい!止まらぬ咳とクーラー使用

気をつけたい!止まらぬ咳とクーラー使用

2014.07.03

6月から咳が止まらないと訴えて来院されるビジネスパーソンが増えてきている。

発熱はすぐに収まるのだが、それに続く咽頭痛や咳嗽がなかなか抜けず風邪薬が

効かないという症状だ。

もしそれらの症状がクーラーの使用開始時期と一致している場合「夏型過敏性肺炎」も疑う。

 

「夏型過敏性肺炎」とは聞き慣れない病名であるが、Trichosporonというカビの胞子を

繰り返し吸入することで生じる肺炎で、従来から西日本では多く発生していた。

しかし、最近では関東でもそれと思われる症状が目立っている。

原因の一つにクーラーのカビ汚染がある。

 

クーラーは内部に水分と埃を溜め込みやすい。しかも絶えず新たな埃を吸い込む。

その結果内部にTrichosporonのようなカビが繁殖しその胞子が室内にばらまかれる。

その空気を吸い込み続ければアレルギーを生じ、慢性の咳嗽、倦怠感、微熱、

甚だしいときは労作時の息切れなどの症状を起こす。

検査は聴診、胸部X線、血液検査などを行う。

抗Trichosporon抗体が検出されれば診断は確定する。

治療は軽症であれば疑われる住居から回避することで軽快する。

住居が原因とわかればクーラーなどの住居環境の改善を行う。

呼吸困難がひどく酸素吸入を必要とする場合は入院の上ステロイド投与を行うこともある。

 

風邪と思っていた咳が意外な原因で治らないことがあるが、夏型過敏性肺炎はその一例である。

クーラーを使い始めてから咳が止まらないなどの症状が出た場合、一度自宅のクーラーを

専門業者に点検してもらうことをすすめたい。

 

伊藤院長 2014.7.3 記

カテゴリー:内科




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