気になる今年の新インフルエンザワクチン

気になる今年の新インフルエンザワクチン

2015.10.09

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最近の健康に関わる情報の流れはとても早い。
早速、当院の患者さんから「1価とは何か?」と質問を受けた。
もちろん、これは今年日本で初登場する「4価のインフルエンザワクチン」の話だ。1価とは、1種類のインフルエンザウィルスに対するワクチンを指す。今年のインフルエンザワクチンは3種から4種に改良され、それに伴い仕入値も約1.5倍になった。
今回増えたのは、B型インフルエンザの1株分だ。これでA型ウイルス2種とB型ウイルス2種の計4種(4価)のワクチンとなった。今回日本で4価のワクチンが登場した背景には次のことがあげられる。まず1つめは、以前からWHOが小児に多いB型の1種を追加するように推奨しており、米国は2年前から4価が製造されているという世界動向によるもの。もう1つは、日本の薬事法では副作用予防などの観点から定めているワクチンに含まれる総蛋白量の上限が緩和されたことだ。
さて、気になるワクチン接種による予防効果だが、インフルエンザのワクチンの防御は70%ほどで、麻疹の95%以上や水痘の80%以上と比べると見劣りする。しかし、これはそもそもインフルエンザワクチンが免疫効果持続期間が短い不活化ワクチンであることと、ターゲットの抗原の変化が激しいこととが重なっているためであり、毎年冬季間にインフルエンザの接種を2回受けられる方がおられるのは、こうした理由による。
いずれにせよ、ワクチン接種にてインフルエンザに感染しても軽症で済み、肺炎や脳炎などの重篤な合併症への進展が抑えられる効果は確かである。
以上のように、今年の新しいインフルエンザワクチンは防御の幅が広くなった。
接種は予防であるため健康保険には適用されず自由診療になってしまうが、ビジネスパーソンには寒い冬でも元気に仕事をこなせるよう予防接種を受けてほしいと願う。

伊藤 院長 2015年10月9日(金)記
カテゴリー:内科、予防と予防対策




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