気になる「体重減少」どの診療科に行くべきか。
2014.07.30
体重減少の経験をお持ちのビジネスパーソンは多くおられるのではないだろうか。
一口に体重減少といっても原因は様々あり、一過性と慢性的とにわけられるが、
慢性的な体重減少は様々な疾患のバロメーターとも言えるのだ。
例えば、食事量の減少が生じていれば、消化器官の炎症や潰瘍を考え、
食事量が変わらず体重が減少して行く場合には「がん」などの疑いがある。
さらに、下痢の回数が増えて体重減少が生じている場合は、過敏性腸症候群や
ポリープ、大腸癌などの腫瘍のほか、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)
といった大腸系疾患の疑いもある。
これらの場合は「消化器内科」を受診されるとよい。
しかし、体重減少に加えて口渇や多飲・多尿を伴う場合は糖尿病を、
異常な発汗と動悸があれば甲状腺疾患を疑う。
この場合はまず「一般内科」を受診されるべきだ。
一方で体重減少が元気のなさや早朝覚醒とともに生じていれば「うつ状態」
ないしは「うつ病」を疑うが、実際にはこれに肩こりや下痢、様々な痛みも
伴う場合があるため、うつ病とわかりにくい場合「仮面うつ病と言う」もある。
この場合は「心療内科」を受診されると良い。
このように「体重減少」といってもこれらの他にも様々な要因が疑われるため、
診療科を選ぶ際には迷って当然だ。
今回の期間や症状などを参考に、適切な診療科を選んで受診してほしい。
治療が早く進むだけでなく、時間も費用も無駄にならずに済む。
伊藤院長 2014.7.30(水)記
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