夏のインフルエンザにご注意‼︎
2015.07.08
6月末に当院でA型インフルエンザ感染が検出された。
夜間の発熱を繰り返し軽快しないため、この時期にかかるB型インフルエンザを疑って
検査を行った結果であった。
感染経路は全く不明、周囲に発熱を生じた人はいないとのことであった。
インフルエンザの流行は日本など温帯地域では冬季間に生じ、暖かくなると速やかに
消退する。したがって、滅多に暖かい時期の流行は生じない。
しかし、熱帯地域では1年中感染が生じているため、ここで感染した人が温帯地域に
移動すると夏でも感染が生じる。
これらのことから、今回のインフルエンザは、最近激増している東南アジアの観光客が
持ち込んだものではないかと筆者は疑っている。
なぜなら、当院だけでなく都内や京都で発生したことから、今のところは観光客が
集まるところに集中しているからだ。
観光客に限らず、熱帯地域と温帯地域を移動することは以前に比べ劇的に増えている。
米国のエボラや韓国のMERSの出現もこのことに起因する。
幸いインフルエンザは治療薬もあり、滅多なことでは死に至らないが、
これまでの常識にとらわれ、夏にインフルエンザはないと思っていると適切な治療が
受けることができなくなってしまう。
ビジネスパーソンには、夏であってもインフルエンザにかかる場合があることも
ぜひ知っていただきたいと願う。
伊藤 院長 2015年7月8日(水)記
カテゴリー:内科、予防と予防対策