口内炎について
2014.02.27
美味しいものを夢中で食べている時に慌てて唇や頬を咬んでしまい、
しまったと思ったときには時すでに遅しで、先日もせっかくの豪華な食事が
血だらけになった知り合いがいた。
出血までいかずとも痛い目にあった経験は多くの人が持っていると思う。
口内炎の多くはこのような小さな外傷によって生じ、口内の雑菌が傷口を広げていく。
粘膜組織は再性能が旺盛なので1週間もしないうちに修復され、
いつのまにか痛みは消えている。
口内炎で受診される方は全身性の疾患との関係を心配されている。
たしかに自己免疫性疾患では口内炎も症状の一つである。
ベーチェット病、SLE、シェーグレン症候群などで起きやすい。
また水痘・麻疹・手足口病などでも生じる。
しかし、これらは稀な疾患で、症状は口内炎だけではなく全身の倦怠感や
他の部位の症状が伴うので、どうか落ち着いて考えてほしい。
ビジネスパーソンは慢性的に疲労しているため、口内炎の治癒も遷延しがちである。
このような時には悪い方に考えがちだが、逆にそのような場合に限って
大事に至らないのが経験上多いものだ。
口内は非常に神経の敏感なところで、ほんの1mmにも満たない潰瘍が
とてつもなく大きく感じられるものだ。
その事がわかっていれば悪い想像など無駄なエネルギーの消費は避けられるはずである。
口内炎ができてもどうか慌てず騒がず過ごしてほしい。
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カテゴリ: 皮膚科