ウイルス感染症について
2014.02.20
大人の風邪のほとんどはウィルス感染によるものだ。
そのウィルスとは細菌とは違って、自ら栄養を摂取・分解・利用して自己複製をできないため、
他の細胞の遺伝子に自らの遺伝子を紛れ込ませて複製する、いわば寄生分子なのである。
ウィルスによって好みの細胞が決まっており、風邪を生じるウィルスは咽頭の粘膜細胞に
好んで付着する。
ウィルス感染による症状の多く、例えば風邪を引いたとき生じる発熱はウィルスを
排除しようとする生体の反応である。
従って、本来は自然に収まるのを待つのが正解ではある。
しかし、体調が万全な人ならばともかくビジネスパーソンは多かれ少なかれ疲労が
蓄積しているため、自然に任せていてはいつまでも治癒せず、それどころか他の病気を
呼び込んでしまうため治療を行う。
いわゆるイボを生じる乳頭腫ウィルスも皮膚や陰部粘膜に感染すると、その細胞を
排除しようとして周囲の細胞の過剰の増殖が生じるため盛り上がり、イボとなる。
放置するとどんどん増殖し感染細胞がふえるため治療する。
ウィルスは他の細胞の遺伝子にまぎれて複製すると書いた。
もしがんが遺伝子の異常による病気である事をごぞんじであれば、ウィルス感染もがんを
起こすのでは?と思われたであろう。その通りである。
この点については改めて機会をみて書いていきたい。
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カテゴリ: 内科