「脂漏性皮膚炎」について

「脂漏性皮膚炎」について

2014.01.31

1/31(金 )     「脂漏性皮膚炎について」

冬は空気が極端に乾燥するためか、皮膚も乾燥してかゆみがおきやすくなる。そのひとつに脂漏性皮膚炎がある。

脂漏性皮膚炎とは文字通り脂漏部位に生じる皮膚炎すなわち湿疹のことを指し、頭のフケ症が代表である。

この疾患は乳児と40代以上の成人に多くみられる。乳児は皮脂の分泌の亢進が関与するが、成人は質そのものも関係していると言われている。夏であれば湿度が高く汗も多くかくので頭のフケはあまり生じないが、冬は乾燥するため多くなり、かゆみも強くなる。

この皮膚疾患は腋の下や鼠径部などにも生じるが、ビジネスパーソンの場合頭部の病変に悩まされている方がよく相談に来られる。フケがスーツの肩の部分に白くついてしまい、またかゆみで仕事に集中できない場合もあるからだ。頭部を診察させていただくと、ところどころ赤くなっていたりはなはだしい場合は頭皮全体が赤くなっていたりする。そして脂漏性皮膚炎に特有の黄色っぽいかさぶたの他に、掻破による傷からと思われる出血による茶色の痂皮も見られることもある。

患者さんの話を伺うと几帳面に洗髪していることが多い。

フケのことを考えて強いシャンプーを用いて爪を立ててしっかりと洗ってしまうのである。加えてリンスやヘアトニックを使って手入れをしていることも多い。

成人の脂漏性皮膚炎は皮脂の質も乳児とは違っているようだが、この刺激の強さによっても違っている。かゆいところ、異常の起きているところを更に刺激すれば悪化するのは頭皮でも体の皮膚でも同じはずだが、頭は毛髪のためか違うように思ってしまうようだ。

 

頭皮の場合、治療はこの刺激を減らすように話すことから始まる。

納得していただいた上でシャンプーを変えていただいたり、紅斑を落ち着ける外用ローションを処方したりひどい場合は抗アレルギー剤を処方したりする。

はっきりとしたエビデンスはないがビタミン剤、特にビタミンB6が効果的だと

経験的に思っており、よく処方する。

外用ローションは使用法の説明を怠るとヘアトニックと同じように使ってしまうのできちんと話すようにしている。どの皮膚疾患もそうだが、特にこの脂漏性皮膚炎は充分な説明が大切だと思い、外来では時間が許す限り繰り返し原因などについて話して理解を深めてもらっている。

脂漏性皮膚炎はなかなか治らない場合、特に皮膚科専門医に相談してほしい。




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