「胃潰瘍」について
2014.01.03
1/3(金) 胃潰瘍について
食べ過ぎで胃が痛い思いをしたことはどなたでも経験したことがあると思う。
胃は酸を分泌し食物を消化する一方で、胃の壁は酸に弱いため粘液を出して防御している。
この酸と粘液が微妙なバランスで分泌されるおかげで胃はその組織を保っている。
これらの分泌は様々なホルモンと自律神経が制御していることから、このバランスが
崩れると胃がダメージを受けるため、痛みを感じるというのが胃のメカニズムだ。
暴飲暴食のあと胃が痛くなるのは急性胃炎が多く、胃の表面が少し削られたような
状態である。
この場合は程なく修復され、絶食と短期間の胃薬の服用で治癒する。
しかし、 喫煙・コーヒー・ストレスなど胃の防御が弱められる誘因が持続すると、
胃の粘膜へのダメージが大きくなり、胃の組織が深くえぐれる状態となる。
これを胃潰瘍というが、この場合はしっかり治療しないと治りづらい。
胃潰瘍が疑われる場合は、場所や大きさなどを特定するため検査を行い
治療方針を決める。
現在は良い薬が開発されているので、外来通院治療で済む場合は多い。
ずっと胃痛に悩まされていらっしゃる方は一度消化器内科専門医に診ていただく
ことをおすすめしたい。
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カテゴリ: 内科