春の撹乱:花粉症にみえて実はインフルエンザ!

春の撹乱:花粉症にみえて実はインフルエンザ!

2018.02.28

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今年の冬は寒い日が続きインフルエンザが長く流行することになった。その寒気が花粉の飛散を遅らせはしたものの、気象庁によると2月下旬には中関東甲信越で飛散が確認されている。その結果、インフルエンザと花粉症の症状が重なり、悩ましい事態になっている。

その悩ましい原因は、今年の特徴として平熱のインフルエンザが多いことにある。
当院の場合はインフルエンザと診断されたビジネスパーソンのうち、院内計測では平熱(36.9℃までを指す)の症例が約30%を占めている。つまり、インフルエンザ感染者の3人に1人は平熱のインフルエンザにかかっていることになる。インフルエンザと言えば高熱を発症するというこれまでの一般的認識が、流行を後押しした可能性は否めない。なぜなら、平熱なのでインフルエンザではない、という自己判断によって知らぬ間に周囲感染させてしまうからだ。

一方で、高熱ではないインフルエンザは関節痛や悪寒をあまり生じない。したがって、そこに鼻炎が伴うと花粉症と見分けがつかない状態になってしまうのだ。実際のところ、インフルエンザ陽性者の中には花粉症の治療を希望して受診された方もおられる。毎年花粉症に悩まされるビジネスパーソンは例年1月から受診されるので無理からぬことである。

このインフルエンザと花粉症の混乱は収束に向かうものの、花粉症と違ってインフルエンザに流行期間の限りはない。グローバル化により通年のものになったからだ。例えば、東南アジアなどでは通年存在しており、冬と夏が日本とは逆の南半球の国々もある。実際昨年は沖縄の老人施設などで真夏のインフルエンザ流行が報告されている。お決まり文句ではあるが、「手洗い」「うがい」はぜひ毎日の習慣にしてほしい。

依然インフルエンザの陽性診断は出ているため、「花粉症」で薬を服薬しても咳が止まらない、また咽頭痛などがあるビジネスパーソンは、医師の診察を受けていただきたい。

伊藤 院長 2018年2月28日(水)記




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